佐藤琢磨

佐藤琢磨(さとう・たくま)F1ドライバー。1977(昭和52)年1月28日生まれの27歳。東京出身。身長163センチ、体重60キロ。和光高校自転車部の2年の時にインターハイ優勝。早大自転車部でも96年全日本学生選手権優勝。
97年に中退し、鈴鹿レーシングスクール・フォーミュラに入学、主席で卒業後に渡英した。00年より英F3参戦。01年は日本人初のシリーズチャンピオンを獲得。02年にジョーダンホンダからF1参戦、鈴鹿で5位入賞。03年はBARホンダのサードドライバーとなり、鈴鹿だけ急遽レースに出場して6位入賞。04年はヨーロッパGP予選で日本人最高位記録の2位、USGP決勝で日本人14年ぶりの3位表彰台に立つ。英国在住。独身。

【「F1で勝つ」】
「行けぇタクマ!」 F1日本グランプリが開かれた鈴鹿サーキットは、かつてのF1ブームをほうふつさせる熱気にあふれた。10日の決勝には過去最高の15万6000人が詰め掛け、BARホンダの佐藤琢磨(27)に熱い声援を送った。「(4位は)悔しい。本当に残念です」鈴鹿では過去最高の4位入賞を果たしながら、琢磨の表情は冴えなかった。昨年と一昨年は5、6位で、本人も周囲も歓喜していたことを思いだし、記者は琢磨の成長ぶりを改めて認識した。「F1で勝つこと」が目標の琢磨には、表彰台など立って当たり前、手前で足踏みしているヒマなどないのだ。


【頭が良くて正直】
「鈴鹿に来たのは10年ぶり、もちろん佐藤琢磨さんの応援にです。彼の魅力? インタビューなどではすごく冷静で頭が良いのに、走るととても戦闘的で、そのギャップがたまらないですねぇ♪」パドックで琢磨のサインをゲットした20代の女性は「もう最高!」と顔を上気させていた。佐藤琢磨は、ここ数年眠っていた日本のF1ファンを目覚めさせた。鈴鹿はBARホンダの帽子やシャツを着た老若男女であふれ、その人気ぶりは、あの中嶋悟や故アイルトン・セナの全盛期をしのぐ勢い。ファンが「日本人がF1で勝てるかも」と期待したからだ。

【タクマにはすべてがある】
いったい佐藤琢磨と過去の日本人は、なにが違うのか?ベテランの英国人F1ジャーナリストに聞くと、こう答えた。「ナカジマはテクニックはあったが、若くなかった。アグリ(鈴木亜久里)は頭は良かったが、速さは普通。ウキョー(片山右京)はすごく速かった。でも、少し思慮にかけた。トラ(高木虎之介)も速かったが、チームとコミュニケーションが取れなかった。タクマにはすべてがある。間違いなく日本人で最高のドライバーだ」F1ジャーナリストの津川哲夫氏が、こう付け加える。「佐藤琢磨は海外でも人気で、外国人記者にまで『俺がタクのナンバーワンサポーター』と胸を張る奴らがいる。アグレッシブな走りに加えて、流暢な英語でメディアにもファンにも誠実に対応するプロだから、速く、頭が良くて、オネスティ(正直)だという評価が確立した」同じくF1ライターの川喜田研氏も「最近はコース上での追い抜きはリスクが大きいと攻めないドライバーが大半だが、佐藤琢磨は“前のクルマを抜くことがF1ドライバーの仕事”だと、皆に思いださせ、佐藤琢磨の走りが欧米でもF1人気を盛り上げた」と指摘する。

かつて、中嶋のF1挑戦がブームを巻き起こし、野茂英雄の米メジャー挑戦も日本中の注目を集めた。そして今年、イチローは安打世界記録で日米の野球ファンを熱狂させた。今度は琢磨が…。8月のハンガリーGP。予選3位だった佐藤琢磨が、「明日シューマッハーを抜けるか?」とプレスに問われ、「ナッシング・イズ・ポッシブル(不可能はない!)」と言い放った度胸もピカイチ。今季最終戦のブラジルGP(24日決勝)で、どんな走りを見せてくれるのか。

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